お客さんに欲しがってもらう商品作り10

オプション品の見積をとり、オプション品を選択した場合の標準品との変更差額をはじき出す。

例えばシンプルプランに一番ベーシックなキッチンが付いていたとします。
キッチンの仕入れ値は30万円です。
お客さんは、シンプルプランの新築で満足なのですが、キッチンだけは豪華にしたいようです。
上位グレード(松、竹グレード)の人造大理石のIHクッキングヒーター付き、それに6尺の背面収納がご希望です。

そんな場合、シンプルプランの基準キッチンは仕入れが30万円、粗利30%を乗せた場合、42.8571円になりますね。
ですが、お客さんのご希望は竹グレードです。仕入れが50万だとします。それに粗利30%を乗せると71.4285円になります。

つまり、シンプルプラン(梅グレード)のキッチンと上位の竹グレードのキッチン構成では、71.4285円ー42.8571円=28.5714円の差額です。
シンプルプランの建物にキッチンだけを竹グレードに変更すると28.5714円の差額分をもらえばいいことになるのですね。

そう、こんな見積の仕方って自動車のディーラーに行くとよくある計算方法ですよね。
オプション品の交換差額とでも言いましょうか?

以上のように、お客が望むであろうオプション品の変更差額をドンドンはじき出します。

キッチン周辺、脱衣・洗面所周り、浴室関係、トイレ、玄関周り、外装、・・・というようにカテゴライズしExcelなんかで見やすくするといいと思います。
それを、きれいに印刷してポケットフォルダなんかに納め、商談の時などサッサと調べられるようにしておくとスマートに仕事が進みます。

一箇所の見積に3〜4日も掛かっているようでは、大手ハウスメーカーにお客をさらわれてしまいますよ!

お客さんに欲しがってもらう商品作り9

決まった仕様をグレードアップできるようにオプションを書き出す。

今まで、シンプルなプランを構築してきたわけですが、家づくりの相談に乗っているとお客さんから必ずと言って仕様の変更を求められます。
お客さんのことを考えて一生懸命プランニングした商品構成でも、これは避けられないです。

ですから、商品にバリエーションを持たせます。
簡単に言うと、寿司屋の”松竹梅”ですね。

基本のシンプルでベーシックなプランに肉付けをし、ちょっとグレードアップしたもの(竹)と、更にゴージャスにした最高グレード(松)を追加するわけです。
そこで、活躍するのが基本間取りです。
この基本間取りを利用し、上級グレードを作るわけです。

ただ単に、住器の仕様を上げていくのも一つの手でしょうね。
キッチンを人造大理石に、背面収納も装備して、洗面化粧台が900ミリに・・・等です。
構造をグレードアップしても良いでしょうし、シンプルプランに無い装備を追加してやるのも手でしょう。
例えば、在来工法に構造用パネルを追加し強度面を充実させるとか、シンプルプランには無いカーテンやカーテンレール、ブラインドを標準化する等です。

実行予算は、シンプルプランを作った時点で出来上がってますから、要は”交換差額”をはじき出していけば良いのです。

これは、納入業者さんや下請けさんに前もって良く話し、協力してもらえるようにしましょう。

長い話しをしてもしょうがないので、今まで試した結論を言いますと、

  • 『シンプルプランをそのまま立ててくれ』というお客さんは15%
  • 『竹プランにして間取りをちょっと変えてくれ』というお客さんが70%
  • 最高級の松プランが残りの15%

という比率になります。
この数字は、私がたくさんのクライアントさんと検証した結果ですからほとんどズレは無いはずです。

この比率をよく考慮して商品開発をしてくださいね。

お客さんに欲しがってもらう商品作り8

粗利を計上し本当に売れる商品になるまでここまでの作業を繰り返す。

サンプル間取りの図面を見積を各業者に依頼しましたので、たくさんの見積書が集まってきます。
こうして集まった集計用紙やExcelなどで全ての見積を整理します。
大項目、小項目、品名・品番(工事名称)、単価、数量、計、この計を0,7で割ります。備考欄に納入業者名などを入れても良いでしょう。

  • 大項目:金物類
  • 品名:○○金物
  • 数量:70個
  • 単価:@1000円
  • 計:70,000円
  • 0,7で割った数字:100,000円
  • 納入業者:△△建材

という感じです。

さて、ここで疑問が湧いたでしょう。
そうですね、0,7で割った数字ですね。

これが、御社の売値です。
『えっ!』と思うでしょう。

でも、それが適正な価格です。
この数字を上から下まで全部足すと、その商品の売値が出ます。
拾い忘れはありませんか?

ちょっとはコストダウンにも触れておきましょう。

集計した結果がとんでもない数字になってしまうかもしれませんが、いかにコストダウンができていなか実感できるでしょうか?
売値の坪単価が80万円とかになるとやっぱり考え直す必要があるでしょうね。

ここでは、まず、シンプルな装備と仕様の商品作りが必要です。
だからといって、ローコスト住宅を作るのでは無いですよ。
ここでの作業を何度も何度も繰り返します。
普段から気になっている高い納入先(下請け業者)の数字も納得がいくまで話し合いコストが下がるようにしてくださいね。

これは、とあるローコスト住宅会社(数百棟/年間)の自称”特急積算士”と仰る一級建築士の会長さんから聞いたコストダウンの方法です。

3つの下請け業者に対し結構厳しい単価を要求します。
その結果、
3社が口を揃えてOKしたらまだ高い単価、
2社がOKはまだいける
1社が渋々OKなら、適正価格
誰もOKしなかったら、安すぎる
と、言うんです。

なるほどですね。
お試しください。

お客さんに欲しがってもらう商品作り7

サンプル間取りの図面を見積を各業者に依頼する。

あなたが決めたサンプル間取りを元に各協力業者・下請けに見積もり依頼を出します。
設備業者が2つあったら、このサンプル間取りを両方に依頼します。
話しをちょっと脱線させますが、

こうして会社の商品作りが出来上がるといよいよ集客をはじめるわけですが、集客をはじめるとお客と同時に業者が集まってきます。
よく言う、「人・物・金」です。
つまり人(情報を含める)と物(資材などを含む)金(コストダウンも含む)が集まり出します。
すると、下請け業者がセールスに来たり、新たな建材や工法のセールスが集まってきます。
これを利用しない手はありませんよね。

話しを戻すと、こう言った機会にサンプル間取りを利用して比較しいかに利益が出せるのか、いかにスピーディーな仕事ができるのか?構築していけるわけです。

このサンプル間取りを基準に、今後の戦略をたてていくわけです。

お客さんに欲しがってもらう商品作り6

一番売れるだろうと思われる間取りプラン(今後これをサンプル間取りと呼びます。)を確実な図面に仕上げる。(最低でも平面・立面・矩計その他)

間取りプランを5つは作りましたね。

では、この5プランの中でも一番売れるんじゃ無いかと思われる間取りを”サンプルプラン”とします。
このサンプル間取りの平面、立面、矩計・・・全てを書きます。(各業者に送って見積がもらえる程度まで)

このサンプル間取り図面を利用して、今後、全ての業者に見積もり依頼を出すのです。当然、比較対象に使うのですね。

AとBの業者どっちが、安いだろう?と言う事にも使えますし、A方式の断熱とB方式の断熱で費用の差は?
ガルバの屋根と瓦の屋根では?
まだまだ、使えますよね。

このサンプル間取りには、できれば和室もあったほうがいいでしょうね。
というか、和室を作ったらいくらか?洋室にしたらいくらなのか?という社内で比較するためのデータが得られますね。

 

お客さんに欲しがってもらう商品作り5

エリアマーケティング

商品作りをする上でとても大事でこれ無しでは商売は成り立ちません。
ですから、自社の商品構成をしていく上で、一番最初に取りかからなくてはならないかもしれませんね。

しかし、近隣の事だけを考えていると、本当にあなたが売りたい商品を諦めて全く関心の無い商品を構成していかなければならない事になってしまうのです。
これでは、なんのための商売だか分からなくなってしまいます。

「個人の好みと、食っていくための商材は別だ」と割り切ってしまう事ができればいいのかもしれません。
でも、それだと商売が”金目当て”になってしまうと私は思うのです。
これはとても危険です。

本当に自分が愛せる商材を売り続けて欲しいのです。

近所で、一般的なローコスト住宅メーカーがあったとします。
その大きなメーカーと同様の商品と価格帯で張り合ったところで、良い結果は生まれません。
隙間(ニッチ)を探していかなければなりません。

例えばこうです。

私は、無駄に高価な住宅を作りたいとは思わない。
できれば最低限の価格に抑えて、お客さんには豊かな暮らしを送ってほしいと思っている。

一方、ただのローコスト住宅では、地域にある○○ホームという大手ハウスメーカに勝てるわけが無いし・・・

で、あれば自然素材を使った住宅を極力ローコストにして、これをフロント商品にしよう。

まずは、こうだ。
この町は、人口が30万人で市内中心部に近い住宅地の分譲地などは、坪単価が20万円位になる。
分譲されている土地の面積はおおよそ50坪くらいなので土地代が1000万円になる。
この辺の住民は、この地域の○○電子の社員が多く、その社員の年収は500万円くらいで、その○○電子の下請け企業の社員だと年収が350万円くらいになるはずだ。

公務員や銀行員、団体職員などであれば問題無いだろうし、大手ハウスメーカーに流れていくだろう。ウチに来てくれれば儲けもの!

であれば、○○電子か、その下請けや関連企業の社員が多く来てくれるような商品構成にしよう。

商品はこうだ。
大手メーカーでは手を出さない”自然素材”を利用した健康的な住宅にしよう。
要は、大手ハウスメーカーと違う土俵でやっていくことにする。
ただし、自然素材にこだわりすぎると家自体の坪単価が跳ね上がってしまうので、年収350万円の若い夫婦で子どもを育てていても買える家の値段に抑えよう。

土地が1000万円、家が1700万円、諸経費が150万円合計で2850万円
変動の3年固定で0.75%なので,約77,000円/月の支払いになる
約930,000/年だと、1年の返済比率が26%で収まる。

つまり、年収350万のサラリーマンでも安心して買える家ができるわけだ。
では、この子育て中の若夫婦には、単純計算で坪単価53万円の3LDK(53万円×32坪=16,960,000円)くらいの間取りを中心に5プラン作ってみよう。

自然素材はちょっとライトに抑えた自然素材住宅だ。
これを客寄せに使い、同じ面積だと坪単価63万円の家を次のグレードにして、坪単価80万円が最高級グレードにしよう。

ちょっと長くなってしまいましたが、以上のような戦力をたてたわけです。

ちょっとは参考になったでしょうか?

お客さんに欲しがってもらう商品作り4

売れ筋になるだろうと思われる間取りプランを5つくらい考える。

この辺から、いよいよ仕込みの実践です。手を動かさないと先には進みませんよ。ここからは大変重要な仕込みになりますので必ずやってくださいね。

やらなければならないことは、上にある通りです。売れ筋になるであろう間取りを最低5個は作ってください。

ここで一度本題から脱線します。
「売れ筋」というキーワードが出てきました。
では、あなたの会社の「売れ筋」とはなんでしょうか?

エリアマーケティングという言葉があります。
あなたの地域で、あなたが有利な営業展開をしていくためにはどうすれば良いのかを考える必要があるのです。

どこかで、ローコスト住宅を売って成功している会社があるからといってあなたも同じようにローコスト住宅を売れば儲かるか?というとそうではないのです。
ほとんどの場合が失敗します。
大手のローコストメーカーが近所にあるのであれば、特に避けたいところです。

ですから、前回、前々回、「売りたい住宅をただ単にイメージしてください。」「その売りたい住宅の仕様をどんどんメモしてください。」と書きましたがその内容をいよいよ修正する必要があるのです。

イメージした商品構成とエリアマーケティングを考慮した後に自然に浮かび出てくる商品構成では違いが出てくるはずですから、修正が必要になってきます。

本題にもどします。
以上の事から、自社の「売れ筋」を決定し、その内容に沿った間取りを作ってほしいのです。
実は、ほとんどがここで挫折します。
この間取りがなかなか浮かんでこないし、5個も作るとなると時間がかかってしまい、ほとんどの人は『時間がなくて、忙しいのでやっているヒマが無い!』という理由をあげます。

仕事が無くて資金繰りが大変で、やっとありついた仕事が薄利で大変な会社の社長ほど同じような理由をつけますので、「ここが鬼門になる」とキモを据えて取りかかってくださいね。

お客さんに欲しがってもらう商品作り3

商品の仕様を決める。

お客さんに欲しがってもらう商品作り(商品作りを成功させる10の手順)

上記のページにもある通り、商品の仕様を決めていきます。
この段階では根拠は必要ありません。当然売れる売れないも関係ありませんが、できるだけシンプルで今後の商品開発のベースになる仕様にとどめて下さい。

シンプルプランが一つ出来上がってしまえば、次はシンプルプランをベースにしたデラックスプランに変身させればいいのです。

要は、シンプルなキッチンからデラックスなキッチンに変更した場合、変更差額を計算しておきます。
つまり、シンプルキッチン→デラックスキッチン=差額20000円(売価29000円)と言った具合です。

当然、シンプルプランを選択したお客さんが、『デラックスキッチンに変更したい』と希望した場合は、見積金額がプラス29000円になればいいのです。
よろしいですか?

では、話しを戻して商品のプランを決めて行きます。
紙を用意して、書き始めましょう。

工程順にしましょうか?

基礎はどうしましょう?布ですか?ベタですか?
そこで金具も一緒に考えておきましょう。
土台は?・・・

どんどんメモして下さい。
まずは、シンプルプランですよ。
売れるだろうか?なんて助平な気持ちは置いときましょう。笑”

次回は、売れ筋になるだろうと思われる間取りプランを5つくらい考えます。

お客さんに欲しがってもらう商品作り2

自分なりの商品イメージをメモする。

例えば、あなたが住宅会社の社員だとします。
務めている住宅会社は、プレハブメーカーで、本当は、「素材にこだわった住宅に住みたいし、そんな家をお客さんに勧めたい」と日頃から思っていました。

でも、「所詮サラリーマンだししょうが無いか」と、そこは仕事と私感をきっちり線引きして働くでしょう。

しかし、現在あなたは住宅会社の社長さんですよね。
そうであれば、本当に信じられる商品を売っていくか、商圏がライバルだらけになってしまうので妥協して、「商材は商材」と諦めたうえで、売りやすい商材を販売していくか?のいずれになると思います。

私が思うのは、「本当に信じられて、自信をもってお客さんに勧められる家」を売っていって欲しいと思います。
「あなた自身の本当に好きな仕事を続けて欲しい」と思うのです。

ここがスタートですから、しっかり考えて下さいね。
どちらが正解だ、ということはありません。
しかも、規模が小さければ小さいほど方向転換は簡単にできますから、どうしてもダメなときは一瞬で方向転換してしまえばいいのです。笑”

さて、以上の事を踏まえてドンドン紙にメモして下さい。
書いたり消したりで構いません。
とりあえず、予算の事も気にせずにドンドン書いて下さい。
もし、住設の商品名も分かるなら一緒に書き進めて構いません。

構造は?断熱は?サッシは?仕上げは、どんなふうにしますか?

あなたの頭の中でカラーパースが仕上がって行くはずです。
この感性はとっても大切ですからね。

では、2番目の仕様を決めていきましょう。

お客さんに欲しがってもらう商品作り

商品作りを成功させる10の手順

商品作りの手順を箇条書きにします。
順番は前後しても構いませんので焦らずに確実にはじめてください。

  1. 自分なりの商品イメージをメモする。(このメモは大切ですので捨てないでくだい。)
  2. 商品の仕様を決める。(この段階では根拠は必要ありません。当然売れる売れないも関係ありませんが、できるだけシンプルで今後の商品開発のベースになる仕様にとどめて下さい。)
  3. 売れ筋になるだろうと思われる間取りプランを5つくらい考える。
  4. 近隣のエリアマーケティングを行う。
  5. 一番売れるだろうと思われる間取りプラン(今後これをサンプル間取りと呼びます。)を確実な図面に仕上げる。(最低でも平面・立面・矩計その他)
  6. サンプル間取りの図面を見積を各業者に依頼する。
  7. 粗利を計上し本当に売れる商品になるまでここまでの作業を繰り返す。
  8. 決まった仕様をグレードアップできるようにオプションを書き出す。
  9. オプション品の見積をとり、オプション品を選択した場合の標準品との変更差額をはじき出す。
  10. 間取り集とパンフレットとホームページを作る。

以上が概要です。

尚、この作業は本当に辛くてなかなか思ったようにはかどりません。そんな時は工務店関係に詳しいコンサルタントにも協力してもらうのがいいかもしれません。

次のページからは以上の内容を更に詳しくお話しします。