お客さんに欲しがってもらう仕組み作り2

具体的な商品作り

社長さんそれぞれ家作りに関してはいろんな思い入れがあると思います。
自社で商品を構成する際に、どうしてもぶち当たる問題があるのです。

自分の思いを込めた商品開発をする際に

  1. 「あの建材が使いたいなぁ、でもどっちにしようか?お客にはどっちが受けるだろうか?」
  2. 「あのメーカーと取引したんだけど支払い条件が厳しくて」
  3. 「オール電化にしたいんだけど、長年付き合ってる電気工事店が絶対に予算を合わせてくれないんだよなぁ、他に変えようか?」・・・

というように、どうしても現時点では実現が厳しい問題が発生します。

年間、10棟程度の実績がある工務店さんでも、そういう壁があるはずです。
毎年、せいぜい2〜3棟程度しか、新築をしていない工務店さんの場合、もっと大変な壁だと思います。

まず、上記に掲げた

1番に関してです。

住設や素材などを1点1点、吟味し、選択していくのは難しいことです。また、それを決めて行くのは勇気が必要です。

が、良く考えて下さい。

現在、取引が難しい問屋と、わざわざ取引口座をつくり厳しい支払い条件を飲んでも利益が減ったり資金繰りが悪くなるだけです。
力が無い場合は、まず、粗利をキチンと出す仕事を優先させなければなりません。
無理は禁物です。

住設を決める際に、「どっちにしょうか?俺センス悪いし」なんて心配要りません。
第一、仕入れしてから商品を構成しろっていう訳ではないのです。
要は、まず、思った通りに紙に書き出してみれば良いだけなのです。

「キッチンはこれ、ユニットバスはこれにシャワー水栓を標準で付けてあげよう。洗面台は750ミリだけど3面鏡にして鏡の裏は収納になるようにしよう」
という感じです。

これは、できれば社長が決めて下さい。

最初は一番ベーシックな商品構成が望ましいです。

2番に関してです。

テレビコマーシャルで、バスルームは○○床!キッチンは△△△!などその時々で様々な商品が誕生します。
当然、一般のお客さんはそういうのを見て、「キッチンはIHがついて、人造大理石の真っ白いの!お風呂は鏡が大きくてお掃除が楽な○○床!おトイレはぁ〜?」
夢が膨らみます。

当然、それが実現しないとがっかりしたり、実現させてくれる工務店を更に探すことになるでしょうね。

でも、そん度にそのメーカーを担ぐわけにもいきませんよね。

では?

車業界を考えてみます。
トヨタもあればホンダ、日産・・・というように様々ありますね。
でも、みんなどうにかやってますよね。

つまり、どのメーカーも一長一短あるのですが、みんなその中でやっているんです。
業界第一位になる必要はないじゃないですか。
せめて、地域一番店になるくらいでも
お客さんも、そんなことは知っています。
しかも、資金計画から始まって、プランを起こし住設を決めていくのですが当然、現実もちゃんと見えているはずです。

背伸びしないで、まずできる範囲で商品を構成してください。

3に関してです。

これは、コストダウンのお話しなので後でもっと詳しく書きます。

当然、全ての業者さんが、あなたの思った通りの見積書をくれるのであればいいのですが、やっぱりそうはいきませんね。
でも、あまりにもひどい金額を提示してくるのであれば、やはり新たな業者さんと取引をはじめる必要があると思います。

例えば、水道設備業者がそどうしようもなかたったら、LIXILなどのメーカーや問屋さんに相談してみるのもいいでしょう。
「お宅の住設を仕入れて○○の現場に使用したいが、業者に困ってる」のように話してみましょう。
当然、問屋やメーカーは設備業者はどこがやろうと、自社の商品を売りたいわけですから、できる範囲の協力はしてくれるはずです。

ただ、ガマンばかりしていても決して利益はあがりませんからね。
まだまだ、商品作りに関してのお話しを続けます。

お客さんに欲しがってもらう仕組み作り

なんでも建てられる!が間違いの元

お客さんと何度もの打ち合わせを繰り返し、ほぼ満足のいくプランが仕上がりました。
「よしこれでいい家ができるぞ!」と本当に満足しているのはあなただけで、本当にお客さんは満足していると思いますか?

『ここまで来たら断るにも断れないしなぁ〜』『今のうちに、他の工務店に乗り換えよう!』

なんて話しているのが聞こえてきます。

なんでも建てられる工務店さんの場合、ハッキリ言うとナルシスト的勘違いとしか言えません。
なんでもできるレストランといううたい文句で繁盛しているとこ聞いたことがありますか?

言い方を変えると、あるレストランに行ったら、
店主:『何になさいます?』
お客:「メニューはありますか?」
店主:『いえ、うちは何でもできるし何でも美味いです!』
なんてことになったら、あなたならどう思いますか?

まったく一緒です。

以前、ブログにこんな事を書いたら、『住宅屋とレストランと一緒にするな!』とコメントが入ったことがありますが、ラーメン屋より苦しい住宅屋も世の中にはたくさんあるんですから、業種差別はよしましょうね。

本当の料理を食べたいのなら、やはり和食専門、フレンチレストラン・・・といったところの方が安心ですよね。
つまり、あなたはどんなお客さんにどんな家を建てたいのか?がしっかりしていなくてはなりません。

東北や九州の震災を見て、「あまりにも悲しかったので、震度7にも耐える家!をこの地域に広めていこう」とかあなたなりの夢とか希望を盛り込んだ家を作ってほしいのです。
「”子どもの頃、俺が育った木の家”あれは絶対に健康的だし、子どもの教育にも絶対にいいはずだ!」
ということでも良いのです。

是非、こういった家づくりに進んでほしいのです。

その先には、お客さんと共に感動するようなすばらしい家づくりが待っているはずです。

何からはじめようか?

さて、会社の業績を上げるために今日から何をはじめれば良いのでしょうか?

まず、私たちの業界で言う”設計図”を書きませんか?
いえいえ、そんなたいそうなもので無くても構いません。

ザザザッー!と大まかな流れでOKです。
頭の中を簡単に整理して「進む方向」だけでも決めていきましょう。

家を売りたい!

どこの社長もそう考えているでしょうね。
当然、あなたもそう思うはずです。

こうしてじっとしている間に、「営業でも行って来た方が」・・・
ここで考えたいのは”営業”についてです。

よく耳にする工務店経営者のお話しですが『ウチの営業は本当に売れないんだよ』です。
「オレが紹介受注でもらってくる仕事の方が多いくらいで!せっかく高い給料出して保険もかけて、しかも歩合まで払ってるんだよ!」
確かによく聞くフレーズですね。

工務店塾では
”営業=売ること”ではありません。
”営業=欲しがってもらうこと”です。

これ肝心ですから、メモってくださいね。

要は、欲しがってもらえる商品作りがあなたの今後のテーマになるのです。
欲しがってもらえるようになってしまえば、お客が自動的に集まります。
お客さんが変わる度に、家の建て方が変わってしまうようでは”公平性”に欠けてしまうんです。

当然、毎回仕事の内容が変わると大工をはじめとする職人さんの効率が悪くなるのはお分かりですね。
毎回、同じような仕事じゃつまらないと思うでしょうが、でもそれでいいんです。
下請けの大工さんに聞いてみても、「毎回建て方が同じだと飽きるのか?」という質問をするとおおよその職人さんは『毎回同じ方が仕事のほうがはかどっていい』と答えています。
更に、お客さんにとっても、それが一番良い方法なのです。

では、具体的にどうしたら欲しがってもらえるのか?について考えていきましょう。